街道ウォーカーが、大阪アンダーグラウンド展(大阪市立自然史博物館)を見に行ったそうです

街道の成り立ちには歴史が関係している。
縄文海進で大阪平野が内海であった時代には、人は上町台地周辺に住み、南北に行き来していた。
当時は、クジラも住んでいたとか。

大阪の鶴見区で見つかった、ナガスクジラの化石。

やがて淀川や大和川の運び込む土砂によって、内海が湖となり淡水化し、やがて幾つかの池となる。人は池の周りを耕作し、定住し、行き来することにより街道が生まれていく。

これは河内湖と呼ばれる汽水域であったであろう時代と、ひげクジラの発見地点を表したもの。
大和川は河内湖に注ぎ込んでいた。

7世紀初めころには、中国大陸からの使者が瀬戸内海を経由して大阪に上陸し、奈良の都に至った。
南北に走る道が難波大道であり、四天王寺あたりから大和川の土手を使って柏原から奈良へ抜ける道が渋川道(のちの、竜田越え奈良街道)
難波大道の南端からは、長尾街道や竹内街道が同じく柏原近辺を経由して奈良に向かう街道となり、やがてより大きな集落が形成されていき、それらをつなぐ街道が大阪平野を網の目のように走ることになる。

さて前置きが長すぎたが、大阪ローカル街道ウォーカーにとっても、興味ある特別展なので拝見させてもらった。

「大阪アンダーグラウンド RETURNS」の公式サイトは、こちら

街道ウォーカーは道を歩くが、その下を掘ったりはしない。
でも地下の世界を探るためには、スコップで掘る???

まあ人力には限度もあるよね。
と言うことで、ボーリングマシンを使ったりする。
これ、本物を借りてきたそうです。
横で解説してくれたのは、石井学芸員さん。

道標ならぬ、標準貫入試験で使う重り。
詳しくは、・・・見に来てください。

さて、いよいよこのトンネルをくぐると地下の世界。

地震は嫌だね!
プレートが大陸の下に沈み込んで”ひずみ”が出来て、それが解消する時に起きる地震を模型を使って解説している。
この模型、実際に動くのでわかりやすい。

先ほどのボーリング調査で、実際に掘り出したボーリングコアと呼ばれる標本。

かなりの深さまで取り込めるそうで、それを基に表した地層の資料がこれ。

大阪の富田林市の石川近くには、化石林が発見されている。
富田林も何度か歩いたけどなあ。
どのあたりだろう?

内覧会なので、西野学芸員さんが解説してくれた。
普段は居ないけど、学芸員さんが解説してくれるギャラリートークと言うのもあるので、そのタイミングで是非どうぞ。

1月末までの予定は以下の通り。
「大阪アンダーグラウンドRETURNS ギャラリートーク」
詳しくは、こちらで確認してみてください。 → 大阪市立自然史博物館
<昆虫> 令和4年12月21日(水)午後2時~
<地層> 令和5年1月 7日(土)午前10時~
<動物> 令和5年1月11日(水)午後2時~
<植物> 令和5年1月18日(水)午後2時~
<化石> 令和5年1月21日(土)午前10時~
<動物> 令和5年1月25日(水)午後2時~

こんなのもある。
大阪の地下水などを利用して醸造されている「お酒」。
学芸さんが歩いて収集しものだそうですが、
残念ながら(?)試飲コーナーは有りませんので、悪しからず。

これが何かわかる???

実は、クマゼミの幼虫が脱出した後の穴(石膏でかたどりしたもの)だそうです。
よくやるよ。

孟宗竹の地下茎の標本。
竹林の下には、こんな根が縦横に張り巡らされているとか。

まだまだ地下の世界のネタは尽きません。
興味のある方は、是非どうぞ。

次回は、中高野街道(平野から松原)に戻りますので、よろしく~!

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